気体嫁とはいわれない
空気嫁よ…もとい空気読めよ
っていう言葉、日本ではしばしば言われるが
空気読むってあれか?窒素分圧とか酸素分圧とか目でみて測定しろって
そういうことか?(…っていうのが空気読めない発言)
空気読めないと即死ってことはほとんどないとは思うけど、ある種の
ガスだと即死
ってことが結構ある。
毒ガスといわれるものの多くはごく少量で死ねるわけで。
サリンだったらLD50(半数致死量)は28mg/kgで、かなり薄い濃度でも
死ぬまでもないけれど中毒を引き起こす。
有機リン系の毒ガスであるサリンは、神経伝達物質のひとつである
アセチルコリンの代謝系に作用して神経伝達を阻害して死に至らしめる。
タブン・サリン・ソマン・VXガスといった神経系毒ガスは致死量が
少なめ。マスタードガスなどの糜爛系毒ガス、塩素ガスやホスゲンなど
と比べると致死量が1/10以下
であるからたまらない。
もっとも、致死性が少ないはずの催涙ガスですら実のところ致死量は
存在する。…いや、まぁ実を言うとすべての気体に致死濃度は存在
するといっていいのだけれども。
致死濃度が低いほうから見ていくと、毒ガス以外だと一酸化炭素の
致死濃度は0.1%程度。うん、まだ低い。
二酸化炭素の致死濃度は7%ぐらいである。
ここまでの濃度にするのは密室でないと無理だろう。
で、窒素の致死濃度は即死レベルだと94%…って待てやって思った人は
鋭いです。残り6%は何か?酸素です。
要は酸素が多いか少ないかで決まってくるというわけで…。
(その酸素も純度の高いものを長時間吸い続けると死ねます…。)
お遊び用のヘリウムなんかでも酸素が20%含まれています。
もし酸素がなかったら…そんな状態の気体吸うなんて自殺行為ですがな。
その自殺行為やってるのがガスパン遊びとかです…。
酸欠ってやり方によっては気持ちいいらしいですが、後遺症残ったり
死んだりする可能性も高いので素人にもプロにもお勧めできかねる。
ブタンガスそのものより酸欠で気持ちいいだけなのでは?
逆に考えてメタンガスなんかでも酸素20%混ざってれば、火気がないなら
安心して吸える…といっても吸いたくはないよなぁ。
スキューバのボンベの代わりにプロパンガスボンベ渡されて
「さぁ!これを使うんだ!」
といわれてプロパンガス背中に颯爽とダイブ
…したくないわぁ!
シンナー遊びはそういう問題以前なような。
大体トルエンの致死量ってタブン以下じゃないか…
毒ガス吸って気持ちいいって、空気読む読まないの問題じゃなく
吸うんじゃない。
ニコチンの致死量も結構低いが、さすがにタバコ大量に吸っても
即死する前にむせるから、急な自殺にはニコチンは向かない
と思う。